法務FinTechと公的個人認証法

 FinTechに纏わる法律について、続いては、公的個人認証法であるが、2002年制定当該法は、オンライン上に於ける本人確認方法を規定しており、2013年改正に拠り、同法に基づく本人確認方法拡大、民間企業利用も可能になった。
 是に拠り、ネットショッピング、オンラインバンキングなどに於けるオンラインでのアカウントサービス提供企業全般に活用機会が付されよう。スマホでの利用も始まり、政府に拠る更なる利用拡大に向けた実証実験も成されている次第である。

 規制概要について、従前電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律改め、電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(公的個人認証法)は、署名押印代替のオンライン上での本人確認方法を規定するものであり、行政手続に於いて、書面に拠る申請、届出の際、是迄署名押印を使用する本人確認手続きを行ってきたが、インターネットで行政手続の申請、届出が成される中、署名押印代替の本人確認手続が要される事態となった。

 非対面に於けるオンライン上手続きでは、なりすましの畏れがある。こうした背景の下、公的個人認証法は制定された訳だが、同法に於ける公的個人認証サービスを用いると、自己電子証明書発行を各都道府県知事に申請(3条1項)、発行を受け、e-TAX(国税電子申告)、各種登記申請、年金資格取得届提出などの行政手続をオンライン利用可能にする。
 公的個人認証サービスを利用する際は、市町村窓口にて申請、マイナンバーカード発行を受けねばならない。申請した者は、カード内ICチップに電子証明書、秘密鍵、公開鍵が記録される(同条4項)。
 又、自宅にてPCなどに拠る行政手続を行う際は、PCにICカードリーダー接続しカードセット、電子署名を行う。申請を受けた行政機関は、申請者より送付された公開鍵を用いて電子署名検証、本人確認を行う。

 規制緩和、修正動向について、2013年マイナンバー法制定に伴い、公的個人認証法も改正され、住基カードに代わりマイナンバーカード発行が要され、利用範囲拡大が成された。以下詳細を記す。
 是迄公的個人認証サービスに於ける本人確認方法は、署名押印に代わる電子署名限定であったが、改正後、電子認証に拠る本人確認も可能となり(2条2項、5項)、ID、パスワード方式代替のインターネット上安全なログイン手法となると期待が寄せられている。
 又、行政機関限定であった電子署名検証者の範囲が、総務大臣認定民間企業に拡大(17条1項6号)され、民間企業はオンラインでの本人確認サービスを提供出来る様になった。例を挙げるに、ネットショッピング、インターネット上での預金口座開設などで個人認証サービスを利用するなどである。
 2017年1月よりICカードリーダー代替として、NFC対応スマホ専用アプリインストール、パソコン接続にて公的個人認証サービス利用が可能である。